「大病院の前にいくつもの薬局が並んでいるケースでは、きれいな薬局1軒に患者が集中する傾向がある」――。多くの薬局建築を手掛けている、ある設計事務所関係者の言葉である。
患者が薬局を選ぶ上で、短い待ち時間や丁寧な応対、わかりやすい服薬指導などのソフト面が重要な要素となっていることに疑いはない。だが一方では、きれいで明るい待合室や、プライバシーに配慮した個別の投薬カウンターを設置するなどハード面に力を入れ、他薬局との差異化を図る動きも活発化している。
薬局の数が増え、患者獲得競争が激化する状況の中で、薬局の建築デザインはどう変化しつつあるのか。先進的な事例の数々を、豊富な写真によって紹介する。(○○ ○○、○○ ○○)
Part 1● 外観 14
「無機質な建物」からの脱却図る
Part 2● 待ち合いスペース 16
明るさ、広さ、温かみを追求
100年以上の歴史を持つ○○○○薬局は、1998年に全面改築を行った。薬局があるのは、古い町並みが残るかつての城下町。改築では既存の柱と内壁を残す一方で、内装には近代的なデザインを取り入れた。「年月によって建物に表れる重厚感を残しつつ、患者に信頼感を与える薬局にしたかった」と話すのは管理薬剤師の小嶋洋一氏。改築には1億円以上を掛けたという。
歴史刻む建物の重厚感を
患者からの信頼に結び付ける
○○○○薬局(○○県○○市)
写真:○○ ○○○
※このサンプルは検索結果のイメージです。