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プラントにグッとくる
あなたは何萌え?私は「工場萌え」
2007年11月1日 (text by 小)

「萌え〜」今ではすっかり市民権を得たこの言葉、ある対象への好意・執着・興奮等の感情を表す時につかうものとしてオタク文化から生まれた。萌える対象はアニメキャラクターやアイドル等かと思っていたが、そうとは限らないらしい。

最近巷で話題を呼んでいるのが今回のテーマ「工場萌え」だ。さっそく、G-Searchの新聞・雑誌記事横断検索を使い調べてみた。

工場萌え

工場地帯の林立する煙突や闇夜に浮かびあがるプラントにグッとくる、そんな心情を「工場萌え」というらしい。

この新ジャンルは「工場鑑賞」が趣味のイラストレーター石井さんが工場への思いをつづったブログ「工場萌えな日々」から広がりを見せている。高校生の時見たSF映画の工場風景にピンときた石井さん、主な工場地帯を訪ね歩いて書いたこのブログが編集者の目にとまり、「工場萌え」という本まで出版された。

あちこちの工業地帯の写真と文に工場鑑賞ガイドまで付いたコチラの本、なんと重版が止まらず7刷、3万部を突破しているというから人気の程が伺える。

新・工場見学?

この流れを受けて、工場群の景観を楽しめる「工場巡り」が静かなブームを呼んでいる。
もともと小学生の校外学習コースとして好評だった千葉港を巡る「あすなろ号」。延長約132キロある海岸線、市川から船橋、習志野、千葉、市原、袖ケ浦市の6地区を約40分で巡り910円。横浜港と比べ、様々な工場が集まっているという点で他では見られない工場鑑賞が注目されているらしい。

さらに「お決まりの見学コースから、施設そのものを見せる方向に転換する時なのかも」と意気込むのは千葉県の観光課。工場の眺めの良い場所を巡る1泊2日の工場鑑賞ツアーを試験的に企画、モデルコースを作って旅行会社に売り込みもかけようと言うから驚きだ。

他にも阪神工業地帯では、尼崎公害訴訟の和解金によって設立された「尼崎南部再生研究室」が平成16年から工場地帯の景観を楽しむ運河クルージングを始めている。小さな漁船で1時間かけて工場地帯を巡り1500円。年2回の開催で参加者を募集すると予約が殺到する人気ぶり。

その他鹿島臨海工業地帯が鑑賞できる鹿島港内一周見学船1200円等、探せば工場巡りの機会は用意されているようだ。

世界の工場萌え

工場の持つ造形美の価値にやっと気づきはじめた日本。石井さんも「海外と比べ、産業遺産としての視点からも日本は後進国だ」と言われている。そこで世界の中で既に認められている工場をご紹介。

アメリカ・シアトルにあるガス・ワークス・パークは廃業した都市ガス工場を、それこそ「彫刻」のように保存している公園。市民にはオブジェとしての美しさを愛でられているとのこと。

またドイツ・フランクフルト郊外にあるフェルクリンゲン製鉄所はユネスコの世界文化遺産に登録されている。「産業の発展に寄与した」のが登録理由とされているが、実際はその圧倒的なオブジェとしての魅力が捨てがたかったと言われている。
さてこの感覚、果たして日本に受け入れてもらえるか?

工場へLet's Go!

確か小学生だった頃、工業地帯の場所や名前を覚えた記憶がある。その時工場地帯とセットで覚えたのは、公害の内容や病名だったのではないだろうか?私の抱く工場とは高度経済成長の象徴でもある反面、大気や水質を汚染する悪因でもあった。しかし「工場萌え」の出現で工場を美しいものと捉えを鑑賞するという新たな側面が引き出されたと感じる。

現に萌えたことのない私も「工場萌え」の写真には心惹かれ、近所のスポットへいざゆかん!と思っている次第。興味のある方は是非どうぞ。

以下、石井哲さんオススメの工場スポット

 (1)浮島橋         化学系プラントとタンク中心の工場ビュー
 (2)川崎マリエン      10階展望室から工業地域が見渡せる
 (3)東扇島西公園      扇島のJFEスチール観賞にはもってこい
 (4)JR鶴見線海芝浦駅   工場のすぐ傍らにある。鉄道ファンも多い
 (5)三渓園と本牧臨海公園  石油コンビナートが楽しめる
 (6)南横浜火力発電所の脇  蒸留塔などが楽しめる。夜景も素晴らしい
 (7)千葉ポートタワー    JFEスチールを上空から眺められる
 (8)千葉港遊覧船あすなろ号 工場ばかりが見える遊覧船。湾内1週40分

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2007.06.22 地方版/神奈川 22頁 写図有 (全383字)
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