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月探査船セレーネとは?
宇宙に送るメッセージ。星に願いを。月にも願いを。
2007年2月1日 (text by ゆ)

宇宙に送るメッセージ。星に願いを。月にも願いを。

月だけ聞けば”冬真っ盛り”の2月。
夜が早いこの時期、他の季節より夜空の月に目が留まることも多い気がする。

そんな近頃、ニュースを見ていたら「月に願いを」というキャッチコピーに目が留まった。内容は”月探査衛星「セレーネ」に載せるメッセージが集まらず、募集期間が延長された”というもの。

今回はG-Searchの「新聞・雑誌記事横断検索」を使って、この”宇宙に送るメッセージ”について(”宇宙人”に向けたものではないものを)調べてみた。

月探査船セレーネとは?

セレーネは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が今年の夏に種子島宇宙センターから打ち上げる予定の月周回衛星だ。正式には「SELENE(SELenological and ENgineering Explorer)」。

「月がどのように形成され、どのような変遷を経て現在に至っているか」の核心に迫るデータを取得するべく、月の表面から周辺、裏側まで精密な計測を行う、”アポロ計画以来最大の月探査計画”だ。

このセレーネプロジェクトを世界に広めるべく行われるのが「月に願いを」キャンペーン。セレーネの「アクセスパネル」付近と「アダプタートラス」に、集まった名前とメッセージをレーザー光線で刻んだアルミシートを貼り付ける、というものである。

なお、セレーネは月の探査を行いながら上空を1年周回し、最終的には月面に落下する予定だ。

星の王子さまに会いに行こう

さて、このような”宇宙に向けてのメッセージ”、過去にはどんなものがあったのか。

新聞・雑誌記事横断検索で「(衛星 OR ロケット) AND (メッセージ OR 名前) AND 搭載 AND 募集 AND 宇宙」で検索し、めぼしいものをピックアップしてみた。

まずはこの「月に願いを」キャンペーンの主催であるJAXAでは、前身の宇宙科学研究所(ISAS)時代に2回、同様のキャンペーンを行っているようだ。

1回目は1998年7月の火星探査衛星「PLANET-B(のぞみ)」の打ち上げの際に行われた「あなたの名前を火星に」キャンペーン。

1997年12月の記事によると、世界十数カ国の27万694人の署名を縮小して、縦3センチ、横4センチ、厚さ0.2ミリのアルミ板20枚に焼き付けたものが衛星の外部に取り付けられた。(「のぞみ」は火星の周回軌道上には入れなかったものの、ほぼ同じ軌道を今も飛び続けている。)

2回目は2003年5月に打ち上げられた小惑星探査機「MUSES−C(はやぶさ)」。

こちらは「星の王子さまに会いに行こう」と呼びかけられ、149カ国88万人の名前を刻んだアルミ箔を内側に貼り付けたターゲットマーカーを搭載。2005年11月20日、地球と火星の間にある小惑星「1998SF36(イトカワ)」に無事ターゲットマーカーを打ち込んだ。

星に願いを

その他、海外で打ち上げられたものとしては、「のぞみ」より約1年早く、1997年10月にアメリカで打ち上げられた土星探査機「カッシーニ」でも同様の試みがなされている。

1997年8月の記事によると、NASAのカッシーニ探査チームメンバーが自分たちの署名を探査機に積むことを思いつき、自分が大冒険に参加した感覚を楽しんでほしい、と世界中に広く呼びかけたものだ。こちらは世界81カ国61万6400人の署名を画像記録したDVDを積んでいる。

また、アメリカと並ぶ宇宙大国ロシアでは、ロケット打ち上げの際にメッセージカプセルを積んでいたらしい。

2001年には、「星に願いを」キャンペーンとしてネスレジャパンが約8000人のメッセージを募集し、書き込まれたディスクがロシアの無人宇宙貨物船「プログレス」に搭載された。こちらは8月に無事に打ち上げられ、約3ヵ月後、11月にロケットごと大気圏に突入して燃え尽きた。

また、珍しいところでは、1999年、同じくロシアのロケットに中日ドラゴンズの優勝祈願メッセージを搭載することをファンが計画しているとの記事もあった。カードに記入されたメッセージやイラストをCD−ROMに取り込み、ナゴヤドーム型のカプセル「宇宙船・昇竜号」に入れて搭載するというものだ。ただ、残念ながらこちらは続報がなく、実現したかどうかは確認できなかった。

そして、「月に願いを」

文中でご紹介したカッシーニやのぞみ、イトカワに打ち込まれたターゲットマーカーに記された名前は、その探査船や衛星とともに今も宇宙を飛び続けている。
そして人類が絶滅しているかもしれない数千年、数億年後も残っているかもしれない……そう考えると、なんだか圧倒されるような気がする。

最初にご紹介したセレーネ「月に願いを」キャンペーンは、応募期間を本来の予定より延長し、2月末まで受け付けるという。応募は日本語か英語で、インターネット(JAXAホームページ)か往復はがきで申し込める。ちなみに日本語だと、名前が10文字以内、メッセージが20文字以内。もちろん無料。

新聞記事によると、1月25日現在で約5万件、目標は100万件ということなので、まだまだ余裕はありそうだ。皆さんも応募してみてはいかがだろうか。

関連情報サイト
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2007.01.29 東京朝刊 30頁 社会面 写図有 (全642字)
1997.12.18 西部朝刊 社会 (全504字) 
1997.08.24 東京朝刊 28頁 社会 写図有 (全796字) 
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