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こんなとこまで広告が  
ゲーム内広告って? ゲームはメディアになるのか?
2006年11月24日 (text by こ)

アメリカでテレビ視聴率調査で有名なニールセンが、ビデオゲームランキングを提供する計画を明らかにした。ビデオゲームの利用に関する統計的なデータを提供することで、ゲームとそのプレーヤーをターゲットとする広告主が、対象とするユーザー層や最も売れ筋になる可能性があるゲームがどれかを、より正確に把握できるようになるという。

また、米国19日に任天堂の次世代機「Wii」が発売され、次世代ゲーム機「3強」の戦いが火蓋をきっている。

巨大マーケットであるゲーム機やソフトに加え、新たな市場として期待が高まっているゲーム内広告市場について、G-Searchの「新聞・雑誌記事横断検索」を使って調べてみた。

ゲーム内広告とは?

In-Game Advertising。主にオンラインゲームにおいて、ゲーム内の仮想空間に登場する看板、建物、乗り物などに広告を埋め込んだり、宣伝したい商品をゲームの中に登場させる広告手段だ。

手法としては、ゲーム内に広告枠を設置しゲーム配信のたびに広告配信サーバから広告を配信する「ダイナミック広告」や、ゲーム中に広告商品を登場させる「プロダクトプレイスメント」などがある。

以前から、「プロダクトプレイスメント」は、映画・テレビで用いられており、有名なのが「マトリックス」のノキアの携帯電話。「マイノリティリポート」のトヨタのレクサス。また、「サザエさん」の冒頭の各地の観光名所を紹介するシーンも契約になっているという。

日本のゲーム内広告で話題を呼んだのが、コナミと大塚製薬によるコラボレーション企画。コナミが2004年に発売した人気ゲームソフト「メタルギアソリッド3」に、大塚製薬の栄養食品「カロリーメイト」をゲーム中のアイテムとして登場させたのだ。
主人公がこのアイテムを食べると「最高にうまかった」というセリフと共に、体力パラメータが回復する。この異色のコラボレーションはユーザーにも喜ばれ、商品を印象づけることに成功した。

ゲーム内広告の利点は?

従来の広告と比較して、ゲーム内広告の利点を考えてみると、

・ユーザーに仮想体験をさせる事により、商品のインパクトを高めやすい。
・ユーザーの行動基準はある程度制御できるため、広告の表示頻度などのコントロールが可能
・ユーザー属性や嗜好を把握している事により、ターゲットマッチングが容易

オンラインゲームにおける「ダイナミック広告」であれば、広告内容を次々に差し替えることが可能な上、ユーザーの個人属性に基づいたピンポイント広告が打てる。

また、ユーザーはゲームに集中している効果も手伝って、他メディアでの漫然と見がちな広告と比較して、記憶に残りやすいといった統計が出ている。

ゲーム運営会社にとっては、利用料以外の新たな収入源となり、無料ベータ版提供時の収入確保、利用料低減によるユーザ拡大などが見込めるなど、良いこと尽くしに見える。

日本でも専業会社が設立

今年に入って、ネット広告代理店などの出資により、オンラインゲーム内広告の企画、販売事業を専業とする新会社が相次いで設立されている。

また、オンラインゲームの国内市場規模も、昨年は前年比42%増の820億円、今年は1000億円超えは確実と言われており、成長を続けている。さらに、年末商戦はオンライン接続機能を持った次世代機が目玉だ。

アメリカの調査会社のヤンキー・グループは、ゲーム内広告市場規模は2010年には現在の13倍にあたる7億3200万ドルに達すると予測。マイクロソフトは今年5月にゲーム内広告を手がけるマッシブの買収を行っている。

日本もアメリカと同じ流れになるのであれば、ゲーム産業がIT業界やメディア業界の巨大企業にのみ込まれるのかもしれない。

ゲームはゲームとして独立したソフト・コンテンツとして存続するのか、それともゲームのメディア化が進行していくのか。従来とは異なる収益モデルは、日本のゲーム産業、ゲーマーにどのような影響を与えるのだろうか。

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1996.10.01 大阪夕刊 3頁 3面 写図有 (全1,446字)
日経コミュニケーション 2006/07/01号 (158〜163ページ掲載) PDFサイズ:1754570byte 記事価格:368円(ページ数:6ページ)
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