
最近手紙を書いてない。メールは小まめにやり取りしているが、手書きの手紙なんて何年も書いてない気がする。それどころかパソコン頼みが過ぎ、手書きで文字を書くこと自体がめったに無く、いざ書こうとしてペンを持つと妙にぎこちなく感じたりもする。
手紙は自分も出さないが相手からも届かない。だから返信もしないわけで、自分の周りではすっかり手紙離れが進んでしまったようだ。
ところが最近、その手紙の良さを見直す向きがあるという。どんな事か「新聞・雑誌記事横断検索」で調べてみると、面白い記事を見つけることができた。
京都に生まれた「お手紙カフェ」
京都・左京区の古本屋2階にある「Coari(コアリ)」というカフェが記事で紹介されている。
店主は「昔からカフェで手紙を書くのが好きだった」という小存かずよさん。落ち着いて書き物を楽しめる空間を目指し2004年にコアリをオープンした。
各テーブルには、自由に使えるペンや鉛筆に色鉛筆、メモ用紙や消しゴムなどが置いてあり、お茶を楽しみながら、ゆったりとした気分で手紙がかける。
また切手やポストカードを買うこともでき、書いた手紙をすぐに投函する事もできる。コアリは、老舗のお茶屋が並ぶ京都が生んだ「お手紙カフェ」なのだ。
確かに自宅で時間の空きを見つけつつ手紙を書くのは腰が重い。お手紙カフェで外出中の休憩ついでに手紙を書くのなら手軽そうだ。内容も気張らずにすみそうで、メールやブログに書き込みする感覚で楽しめそうだ。
老舗封筒メーカーが紙の専門店をオープン
葉書や封筒の分野では、大阪の老舗封筒メーカーのハグルマ封筒が、紙の専門店「ウイングド・ウィール」をオープンさせ女性たちの人気を集めている。
店舗には便箋、封筒、トレーシングペーパーといった紙が千種類以上揃い、素材の上質さに加え、伝統と現代性が組み合わされたデザインが人気の秘密らしい。
ハグルマ封筒の杉浦さんは
「今どき、紙や手紙なんて…という声もあったが、予想以上に幅広い年齢層の女性の心を捉えた。デジタル時代だからアナログ感を大切にする、ファンシーな便箋や封筒ではなく、ちょっと上質なものを求めている人が多かったということでは」
と分析する。
ビジネスでも手書きを見直し
パイロットが首都圏で働く男女20〜60代を対象に行った”貰って嬉しい年賀状”の調査では、年賀状を出す人の心遣いが伝わる事から、「手製の手紙」に投票の72%が集まり、写真(16%)とパソコン製(5%)を大きく引き離した。
同社の広報担当者によると「電子メールやパソコンによる文書が増えた分、普段の仕事上のやり取りでも、手書きを心がければ相手に与える印象がぐっとよくなります」と言うことだ。
パソコン製より手書きの方が嬉しいのは当然だと思うが、「印象がぐっとよくなる」というのは本当だろうか?
「新聞・雑誌記事横断検索」で再び調べると、「週刊ダイヤモンド」や「TKC戦略経営者」などのビジネス雑誌から、裏づける記事が見つかった。
そのうち週刊ダイヤモンドでは事例が紹介されており、それによると、
”ある美容院の経営者が暑中見舞いハガキを約千枚出したところ、通常の月より来客が2割増え、利益が3倍に増えた。葉書そのものは市販の葉書を使ったのだが、宛名とお客様へメッセージを一言ずつ手書きで添えた事が、好感を得た結果だったという。”
という内容。極端な成功例かもしれないが効果はあるという事だろう。
このように、日常生活でもビジネスにおいても見直されつつある手書きの手紙。
先に紹介したコアリの小存さんは「文字をつづっていくと伝えたいことがはっきりしてきて、すてきな文章が書けますよ」と、手紙の良さを紹介する。
上の美容院の成功例でもそうだが、確かに、デジタルでは伝わらない気持ちが、アナログだと伝わるのかもしれない。
今度、原稿の催促で試してみようかな。