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どこまで続く健康食品ブーム
ダイエットに効果大!?粉寒天が人気
2005年9月16日 (text by や)

ダイエットの威

テレビの健康食品特集をきっかけに、無名の食品が突如として一大ブームを引き起こす現象がある。

昔では「ココア」や「ナタデココ」、少し前の「にがり」や「コエンザイムQ10」といったものが代表的だが、最近あらたな健康食品として「寒天」が空前のブームを引き起こしている。

早速「新聞・雑誌記事横断検索」で寒天に関する記事を調べてみると、今年の6月以降、集中的に寒天関連記事が掲載されている。

ダイエット効果で人気急上昇

それによると、寒天は05年2月にNHKの「ためしてガッテン」で紹介され、そこから人気に火がつき、同年6月に再び「ためしてガッテン」とフジテレビ系の「発掘!あるある大事典2」で特集されブームが本格化したという。

では寒天には、どんなダイエット効果があるのだろうか?

新聞記事によると、

寒天はノンカロリーでほとんどが水溶性食物繊維。食事に取り入れたり、飲み物などに溶かして取れば満腹感が得られる。脂肪や老廃物を包みこんで排出する作用もあるので摂取カロリーが落ち、ダイエットに有効という。

さらにテレビや雑誌で、寒天のおいしい料理方法も多数紹介されており、食べながらダイエットもできる「ダイエット食品」として扱われた事が、寒天のブームに繋がったようだ。

特にあるある大事典では、放送タイトルが「寒天でホントにヤセるのか?」とストレート。イギリスの医学雑誌に掲載された研究報告をベースに「健康的にヤセられる」食品として寒天を紹介している。

放送後、商店では寒天の売り切れが続出。製造販売元の話では、半年で一年分の商品を売り切ったという。また、ある商店では、例年1ヶ月で平均300万円の売上だった寒天が、ブームが加速した6月は1ヶ月だけで約4500万円の売上を記録するなど、驚くべき数字が出ている。

その他、意外な売れ筋として注目されるのが楽天市場の食品部門ランキング。なんと業務用粉寒天がその他のグルメ食品と上位を競り合っているのだ。

何故業務用寒天が!?と思えるが、ダイエット目的で寒天を使うのであれば、当然毎日食卓に並ぶだろう。「だったら業務用の方がお得」と思う人が多いのだろう。このように、ある程度料理に手間のかかる寒天がそこまで売れる事から、ブームが本格的である、と考えることもできるだろう。

ちなみに楽天での寒天売上は、昨年に比べ既に66倍を超えている。

売り場から消えた寒天

ここ暫らくの寒天記事で目立つキーワードに「品不足」がある。スーパーには「入荷が不安定になっている」や「入荷予定は未定です」といった張り紙が目立つようになったのだ。

特に希少になっているのは棒状の角寒天。ある製造業者では、今年の販売予定数の9割が既に売れてしまい、夏場に製造できない角寒天の性質上、品不足が発生しているという。まさに“寒天不足”の状態だ。

これにより、医療や介護の現場から悲鳴が上がっている。医療や介護の現場では、昔から寒天を病気などで食べ物を飲み込めない患者向けの病院食として使用していたのだ。点滴とは違い口から食事をする楽しさを患者に味わってもらえる寒天は重要な食材だ。

それが未曾有の寒天ブームによる品薄で、医療現場まで寒天が届かなくなりつつあるというのだ。健康ブームで医療現場まで健康食材が届かなくなるとは、なんとも皮肉な結果だ。

寒天で町おこし「山岡町」

これら突発的なブームばかりが目立つ寒天だが、過去の新聞記事から岐阜県の山岡町(現在は恵那市に合併)による「寒天をつかった町おこし」の紹介記事を見つけた。

記事によると、1995年前後より山岡町は寒天の2大産地として寒天による町おこしを実施しているという。その2大柱として展開するのが「寒天健康学校」と「寒天ラーメン」だ。

寒天健康学校は昭和63年に開校した町営の施設。座禅や寒天のフルコースを食べながら健康増進を図ることができるカリキュラム好評で、1年で約三千人の参加者があるという。

一方、寒天ラーメンは、1982年に当時の山内町長が地場産業保全のために開発を開始、95年に発表された山岡町の特産品だ。

山岡町で製造する寒天は、太さが5ミリメートルの細寒天と呼ばれるものだが、それをさらに細い3ミリメートルの極細寒天として麺に使ったのだ。

寒天ラーメンは、寒天のしっかりした歯ごたえとスープのうまみを吸っためんの味が特徴。官民一体の町おこしとして町内に浸透してゆき、今では、町内すべての飲食店メニューに加えられ、店によりスープや具に独自の味付けをして観光客を喜ばせている。

最近の健康食品ブームは一過性のものが多い。果たして寒天はブームにとどまらず、生活に根付く事ができるのか?寒天ラーメンがブームに乗り全国区になる日はあるのか? 今後は、そうした寒天の動向にも注目しつつスーパーの売り場などを覗きたい。

関連情報サイト
関連記事情報(for G-Searchデータベース)
2005.09.13 東京夕刊 4頁 総合 写図有 (全2384字)
1998.02.25 東京朝刊 19頁 家庭 写図有 (全1719字)
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