sideBトップ バックナンバー 入会案内 G-Search
トップ > G-Search "side B" > 駐車禁止取締りが民間委託
何がどう変わるの?
駐車禁止取締りが民間委託
2005年9月9日 (text by す)

イハンはイカン

道路交通法の改正に伴い、2006年6月から駐車違反の取り締まり業務が民間委託される。

近年の交通事故の増加の影響を受け、道路交通を管轄する警察官の人手不足が生じている。そこで、駐車違反取り締まりを民間委託することで、ひき逃げなどの悪質な交通捜査に注力できるようになるという制度だ。急速に悪化している治安回復のため、警察力を集中できることから期待が高い。

駐車違反取り締まりはどう変わる?

テレビや新聞の報道でなんとなく知っているこの制度、具体的にはどうなるのだろうか。G-Searchのデータベースで調べてみた。

駐車違反の取り締まり業務(放置駐車の確認事務)を行うには「駐車監視員資格者」の試験に合格しなければならない。公安委員会から認定を受けた駐車監視員は、違法駐車の車を写真撮影し、違反を示す標章をフロントガラスに貼る業務を行う。反則金の徴収は警察が担当する。「駐車監視員」の合格者は今年の4月から今月の4日までに全国で1万人にのぼる。委託の対象となるのは、最低2人以上の駐車監視員を有する株式会社、NPO、公益法人などで、県の公安委員会に登録し、入札で取り締まり実施会社が決定する仕組みだ。主に、警備会社、ビル管理会社、人材派遣会社などの関心が高い。

暗黙の駐車(違反)ルールが変わる....

駐車違反の取り締まりは、駐車場所、時間帯、季節によって「傾向」があった。駐停車禁止区域で駐車した場合は短時間であろうと違反は違反なのだが、タイヤにチョークでマーキングされて一定時間後にキップを切られるケースが多い。ドライバーなら「30分以内は大丈夫」とか「マーキングされても(少し)移動させれば大丈夫」、「ハザードランプを点灯していればセーフ」といった様々な(違反の)経験則があるはずだ。

アウトソーシング会社は委託元が自社で作業を行う以上のクオリティのサービスを提供するもの。よって「民間に委託したら駐車違反の取り締まりが厳しくなる」というのが見方が一般的だ。人手も限界で様々な交通捜査も行わなければならない警察よりも、民間は熱心に摘発し、競合他社に仕事を取られないように、作業手順を洗練させて数をこなすだろう。ドライバーには気になるところだ。

委託料は報告件数を単価とせず、取り締まり場所や時間帯を定めた「巡回計画書」をベースに行うため、委託先が売上確保のために恣意的に摘発を行う心配はないとされている。ただし、警察庁によると「駐車違反時間の長短にかかわらず、放置車両を確認し次第、取り締まる方針のため、監視員個人の判断が入り込む余地はない」とのこと。短時間の駐車でも摘発されるケースは増えるだろう。

駐車違反の原因解消は?

渋滞解消や事故防止への期待も高いこの制度も違法駐車が発生する原因を解消することにはならない。都市部の商業区域では駐車スペースが極端に少ないのも現実だ。最近ではコインパーキングが増えてきてはいるものの、1カ所のスペースは限られており、ビルの建設などで頻繁に「消滅」してしまう。車の利用者を考慮した都市計画の必要性が指摘されているが、駐車場の確保はなかなか進まない。道路における駐車スペースを増やすなど、対策がのぞまれる。

駐車監視員がトラブルに巻き込まれるケースは?

一方で、取り締まる駐車監視員にも乗り越えなければならない問題があるようだ。警察官による駐車違反取り締まり中においても多くの妨害行為が発生している。駐車監視員と違反者の間でトラブルが発生することが考えられる。駐車監視員は「みなし公務員」であるため、監視業務を妨害すると、公務執行妨害に問えるが、ドライバーの認識は低い。未然のトラブル回避策など、警備会社などのノウハウが必要になってくるだろう。

民間委託開始は6月から全国広く実施される予定だ。おそらくは渋滞や事故の発生源から重点的に実施されるだろう。とはいえ、ドライバーの皆さん、今のうちに自分なりの駐車場マップを作ってみてはいかがだろう。

関連情報サイト
関連記事情報(for G-Searchデータベース)
2005.08.04 日刊スポーツ 東京日刊 (全1,293字)
2005.06.24 地方版/宮城 21頁 写図有 (全1,039字)
※関連記事を見るためにはG-Searchの会員登録が必要です。
※関連記事の本文表示は有料となります、ご注意ください。