
競馬を知らない人でも「ダービー」という言葉を聞くと競馬を思い浮かべることだろう。その競馬の代名詞ともいえる「日本ダービー」が5月29日に開催される。
この「日本ダービー」の由来を「新聞・雑誌記事データベース」で調べてみた。
競馬の祭典・日本ダービー
「日本ダービー」の「ダービー」は競馬発祥の地イギリスからきている。1780年のイギリスで第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレー氏が自分の名前をつけた4歳牡牝混合レースの「ダービー」を創設したのが始まり。
その後、この「ダービー」は格式の高いレースとして世界中に広まり、現在では30を超える国々で「ダービー」の名を冠したレースが行われている。アメリカのケンタッキーダービーやアイルランドダービー、フランスダービー、イタリアダービーなどが有名である。
日本の競馬体系もイギリスの競馬体系を基に作られ、1932年に「第1回日本ダービー」が開催された。正式名称は「東京優駿」。3歳馬限定の芝2400mのレースで東京競馬場を舞台に開催される。
この伝統あるレースは、生産者、馬主、調教師、騎手ら全てのホースマンが「ダービーを勝つこと」を最大目標に掲げる競馬の最高峰レースとなった。
1990年には東京競馬場にJRA入場者数の最多記録である19万6517人もの観客が集まったことからもこのレースの注目度の高さがわかる。
競馬以外の「ダービー」
さて、この「ダービー」という言葉、競馬以外でも使われることが多い。
競輪や競艇では日本選手権を「ダービー」というレース名にしている。これはレースの中でも格式の高いレースという意味で使われている。
また、プロ野球ではホームラン王争いを「ホームランダービー」、投手の勝利数争いを「ハーラーダービー」と呼ぶ。このように競争の代名詞として「ダービー」が使われるケースは多い。
近年、「ダービー」を使うケースとしてもっとも多いのはサッカーであろう。
世界的にもプレミアリーグのマンチェスターUーマンチェスターCの「マンチェスター・ダービー」や、セリエAでのACミランーインテルミラノの「ミラノ・ダービー」は有名で、Jリーグでもジュビロ磐田ー清水エスパルスの「静岡ダービー」、ガンバ大阪−セレッソ大阪の「大阪ダービー」などがある。
ところが、サッカーの場合、「ダービー」という言葉は地元同士のチームの対戦のみにしか使われない。これはなぜだろうか? 再度、新聞記事データベースで調べてみた。
サッカーの「ダービー」は「ダービーマッチ」
サッカーでの「ダービー」の語源は、数百年前のイギリスでの原始サッカーに由来している。
現在のサッカーのスタイルは19世紀のイギリスで確立したが、それ以前は、町の中の地区ごとに対戦し、相手地区の端までボールを運んだ方が勝ち、というようなものだった。町ごとにルールが異なり、手を使ったり、殴ったりと大変荒っぽいものもあったようで、中でもイギリスのダービー地方で行われたものはとても激しく、その名を轟かせたことから、同じ地区のチーム同士の対戦を「ダービーマッチ」と呼ぶようになったとのこと。
同じ「ダービー」でも言葉の由来やその意味は全く異なるのである。
今年の日本ダービーは?
さて、今年の日本ダービー、主役は4月に開催された皐月賞を1番人気で快勝し、デビュー以来4戦4勝のディープインパクト。この馬がまた強い競馬を見せてスターホース誕生となるのか、それともこの馬を負かす伏兵が現れるのか、競馬ファンはダービー当日まで頭を悩ませるのである。しかし、これがまた楽しかったりするのだ。