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2004年10月7日更新

日本ハムの経済効果200億円に!
新庄と日本ハムがもたらした地域経営球団の成功

プレイオフ第1ステージの3戦を終え、メジャー帰りの男「新庄剛志」選手の今シーズンが終わった。

近鉄・オリックスの合併からパリーグ消滅の危機など、混迷するプロ野球界を盛り上げた新庄選手は試合後のコメントで「プロ入りして一番のシーズン。すごい楽しかった」と今年を振り返り、「ヒーローインタビューに備えてボイストレーニングします」と今シーズン最後の新庄節を披露して終わった。

今年から日本ハムが本拠地を北海道へ移転する事もあり、入団当初からその人気による牽引が期待され、新庄選手に掛かった重圧は相当の物だったと思われる。期待が掛かれば掛かるほど「新庄コケたら皆コケた」となりかねないのだ。

開幕前には、人気ほどの実力を発揮できないのでは?という不安もあったのだが、そうした重圧を一切感じさせない明るさでチームを引っ張り、蓋を開けてみれば日本ハムばかりでなく、パリーグ、日本球界を元気づける大活躍をした新庄選手は見事としか言いようがない。

そうした新庄選手の活躍について新聞記事から調べてみた。

● 新庄選手の記事数推移

まず、ここ6年間で新庄選手が取り上げられた新聞記事の数を「新聞・雑誌記事横断検索」から調べてみた。

すると阪神タイガースに在籍していた1999年には1年を通じて僅か374件だったものが、2000年のオフシーズンにメッツ移籍が話題になってから急上昇。メジャー移籍後の2001年には一気に2400件以上へと跳ね上がった。

その後メッツから日本球界に復帰をする話の起こった2003年末から記事数が増え、今年もそれに迫る勢いで記事数を伸ばしている。

    1999年:374件  ※阪神タイガース在籍時代
    2000年:826件  ※オフにメッツ移籍が決定
    2001年:2425件 ※メッツ入団
    2002年:1260件 ※ジャイアンツ移籍
    2003年:1649件 ※メッツへ移籍、オフに北海道日本ハムへ移籍決定
    2004年:1050件 ※日本ハムファイターズ移籍 (10月時点での数字)

● 新庄の経済効果

当初から話題になっていた新庄選手がもたらす経済効果だが、結局どの程度の効果がもたらされたのか?キャンプからシーズンを通して調べてみた。

  • キャンプ
    日本ハムは沖縄をキャンプ地としているが、琉球銀行による経済効果の試算によると日本ハムが沖縄にもたらした経済効果は6億円。そのうち新庄効果と考えられるものが3億円に上るとされた。

    また日本ハム目当てでキャンプを訪れた人間は約5万6百人。昨年の1万人強から5倍近く伸びた事になる。お目当てはもちろん新庄選手であり、新庄だけで約4万人のお客を呼んだとも言える。

  • シーズン開幕時
    北海道新聞情報研究所によると、シーズン開幕前の2月の調査では日本ハム移転による北海道の経済効果は約211億円と言われ、そのうち新庄効果は約40億円とされていた。

    この数字は新庄が入団する前の10月にも試算されており、その際の金額は約138億円。新庄の加入を含めた盛り上がりにより約72億円もの上積み修正がされたのだ。

    開幕当時の新庄フィーバー振りとしては、地元札幌での西武との開幕3連戦で10万人の入場者を記録。新庄ら選手関連グッズの売上げは約2千万円に上った事からも伺える。

    またファンクラブの入会も新庄選手加入後はうなぎのぼりに上昇し、10月現在では4万人に迫る勢いとなっている。

    ◇日本ハムファンクラブの人数◇
    03年10月末 5200人
    11月末 9300人
    12月末  1万5100人
    04年 1月末  1万6800人
    2月末  2万1000人
    4月頭 3万人
    10月頭  3万8000人

  • シーズン中
    日本ハム主催試合の入場者数はシーズン前、107万人が見込まれていた。上の経済効果はこの数字を元に測定されているのだが、シーズンが終わってみると、この予想をはるかに上回る161万6千人ものファンが球場を訪れた。

    ストによる2試合の中止もあったにも関わらず前年比23%増という予想以上の結果を残したわけだ。

    経済効果は入場者数から飲食、交通費等への波及を計算されており、161万を超える入場者を迎えたことにより経済効果は200億円を超えるものと考えられている。
● 来シーズンに向け新庄選手にかける期待

今シーズンを通して一番の話題となった球団合併。その大本となったのが球団の経営不振だ。球界再編にあたり後ろ向きな発想に陥りがちなこの時期、福岡移転により成功したダイエーに続き、日本ハムが地域へ根付いた事は大きな意味を持ち、企業の野球界への新規参入を後押ししたと思われる。

既に多く言われる通り、地域密着と新庄を代表とするファンサービス精神溢れるプレーは、今後の球団経営のお手本となるだろう。

それだけに球界再編の新たなステップを踏む来年度、日本ハムと新庄選手には今年以上の活躍が期待される。また、お祭り男の新庄だけに、かけられた期待分の活躍をすると信じている。

※次回更新日は、10月14日(木)の予定です。 バックナンバーを見る トップにもどる
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今度は猫を・・・





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