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2004年4月22日更新

ムツゴロウ王国の東京移転に待った?!

畑正憲さんが経営する「ムツゴロウ王国」が北海道の中標津から東京に移転する事となった。新動物王国の名称は「東京ムツゴロウ動物王国」、移転先は東京あきる野市にある「東京サマーランド」だ。

移転後は、現在敷地面積150万坪の王国は3万坪へと規模を縮小するが、一緒に暮らしている約400匹以上の動物とスタッフは一部を北海道に残す他は、移動する事になる。畑正憲さんによると移転の趣旨は「都会の人たちにも身近に動物と触れ合ってもらいたい」という事であり、サマーランドのファミリーパーク内で施設の建設が既に行われている。

ところがこの移転に「待った」がかかってしまった。

ムツゴロウ王国の動物たちの移転により、「エキノコックス」という寄生虫が蔓延するのでは?という指摘がされたのだ。


●エキノコックスとは?

この奇妙な名前の寄生虫は北海道特有の寄生虫だ。
北海道の方であれば1度は耳にしたことがあるといわれる有名な寄生虫で、感染によりエキノコックス症という深刻な症状を引き起こす事から、感染地域の拡大が心配されている。

主にイヌやキツネが感染することで知られ糞を通じて人間にも広がる可能性がある。ムツゴロウ王国には馬やイヌが多数いることから、今回の移転により本州への生息拡大に繋がるのでは?と警戒されたのだ。

試しに 新聞・雑誌記事横断検索 でエキノコックスを検索してみると多くの記事がヒットする。収録対象紙別にヒット数を見てみると、朝日新聞のヒット数が「29件」だったのに対し北海道新聞では「591件」もの記事がヒット。ここからも北海道でのエキノコックスに対する注目がわかる。

今回のムツゴロウ王国移転に際しては、エキノコックス研究でしられる土井陸雄氏(横浜市立大名誉教授)が、あきる野市長の田中雅夫氏に対し、「いったん入れると、本州全域に拡大する恐れがある」とエキノコックスに対する安全対策の必要性を指摘。

これを受け、田中市長は「安全が確認されないうちは受け入れない」と表明するにいたった。

どうなるんだムツゴロウ王国!と心配されたエキノコックス問題だが、十九日、ムツゴロウ王国が提出したエキノコックス対策をあきる野市側が了承し解決に向かっている。

最終的には安全確認の検査結果を受け開園することとなり「順調にいけば7月にも開園したい」とされている。無事開園されれば夏休み向けの新たな行楽地として期待できそうだ。


●もう一つの「ムツゴロウ王国」

新聞・雑誌記事横断検索 でムツゴロウ王国について調べると、地方紙によって検索ヒット数に偏りがある事がわかる。
上で紹介したエキノコックスの検索例と同様に、キーワードをムツゴロウ王国として検索した場合も朝日新聞で「19件」、北海道新聞で「63件」とはっきりと差が現れた。

ところがムツゴロウ王国というキーワードに「西日本新聞」で50件以上の記事がヒットしている。
何故だろうか?

記事を表示して調べてみると、西日本新聞に掲載されているのは正真正銘のムツゴロウ。魚のムツゴロウだった。ここで言うムツゴロウ王国とは、佐賀県小城郡芦刈町が推進するもの。有明海のムツゴロウ保護することで町おこしをしようというものだ。

同町では「佐賀ムツゴロウ王国物産キャンペーン推進協議会」等を起こし、独特の自然環境や生物などを紹介する他、町内の佐賀県有明水産振興センターに養殖場を設置、通年飼育に挑戦している。

さらに記事を調べると、芦刈町では同じムツゴロウ繋がりとして畑正憲さんによるムツゴロウ王国との交流も行われている事がわかった。

この交流は1994年より続けられており、同じムツゴロウをシンボルにする縁から小学生派遣事業として続けられている。1999年にはムツゴロウ交流児童として32人名の小学生が「芦刈のムツゴロウ王国」PRのために北海道へと派遣されるなど、活動を活発に行っている。

地方新聞検索により北と南のムツゴロウに意外な接点を見つけられたが、東京への王国移転後、両者の関係がどうなるか、気になるところだ。

※次回更新日は、5月13日(木)の予定です。バックナンバーを見る トップにもどる
このコラムについて

新たな心配事が・・・


関連記事リンク

ムツゴロウ動物王国:東京移転、あきるの市「待った」−−寄生虫エキノコックス心配
毎日新聞記事情報 2004.03.26 東京朝刊 30頁 社会 (全708字)

ムツゴロウ動物王国、東京・あきる野市へ移転−−まず3月中に200匹
毎日新聞記事情報 2004.01.31 東京夕刊 11頁 社会 写図有 (全790字)



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